勤務医をしながら法人を経営している私が、法人設立までの過程を実録で振り返るシリーズ。第4話です。
第3話では、事業目的・資本金・決算月など、設立前に決めるべき5つの項目をお話ししました。

登記が完了した瞬間は、本当に嬉しいものです。でも、喜んでいる暇はありませんでした。
なぜなら、設立直後には期限付きの手続きラッシュが待っているからです。
ぶらっく登記がゴールだと思ってた。実際はスタートだった…
今回は、私が設立直後にやったことを、時系列のリストとして実録で整理します。
まずは登記完了の確認と証明書の取得
法務局での登記が完了すると、会社は正式に誕生しています。最初にやることは次の2つです。
- 国税庁の法人番号公表サイトで自社を確認(登記完了の目安にもなる)
- 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)と印鑑証明書を複数通取得
証明書はこの後の届出や口座開設で何度も使うので、最初にまとめて取っておくと二度手間がありません。
このあたりの流れは、設立手続きの記事でも触れています。


税務署・自治体への届出:期限に注意
設立直後の山場が、各種届出です。代表的なものを期限とセットで整理します。
- 法人設立届出書(税務署):設立から2ヶ月以内
- 青色申告の承認申請書:設立から3ヶ月と初年度終了日のいずれか早い日の前日まで
- 給与支払事務所等の開設届出書:開設から1ヶ月以内
- 源泉所得税の納期の特例の申請:毎月納付⇒年2回にできる
- 都道府県・市町村への法人設立届(自治体ごとに期限が異なる)
とくに青色申告の承認申請は絶対に忘れてはいけません。欠損金の繰越など、メリットが大きすぎるからです。



勤務医の合間に役所巡り…期限をカレンダーに入れてなかったら危なかった
実は私も、この期限に危うく間に合わないところでした。当時の騒動は過去記事に残しています。
社会保険の整理:勤務医ならではの論点
法人を作ると、役員報酬を支払う場合は社会保険(健康保険・厚生年金)の適用手続きが必要になります。
ただし勤務医の場合、本業の病院ですでに社保に加入しているはず。ここに「二以上事業所勤務」の届出や、そもそも役員報酬をどう設計するかという、勤務医特有の論点が生まれます。
ここは本業への副業の見え方にも関わるデリケートな部分。自己判断せず、税理士・社労士に相談して設計することを強くおすすめします。
法人口座の開設:ネット銀行が早い
届出と並行して進めたのが法人口座の開設です。
メガバンクは審査が重めで時間もかかるため、私はネット銀行でスピーディに開設するルートを選びました。実際、1日で開設できた体験談はこちらです。


口座ができたら、資本金を個人口座から移し、以降の入出金はすべて法人口座に一本化します。
会計体制とクレジットカード
最後に、お金の管理体制です。私は設立もマネーフォワード経由だったので、会計もそのままマネーフォワードクラウドを導入しました。
- 法人口座・法人カードを連携すれば仕訳がほぼ自動で起きる
- プライベートと事業のお金が混ざらないだけで、経理の9割は楽になる
- 法人クレジットカードは早めに作る(設立直後でも作れるカードはある)



「とりあえず個人カードで立替」を続けると、後で地味に面倒になるので注意
まとめ:設立直後のチェックリスト
今回の内容を、実行順のチェックリストにまとめます。
- 法人番号の確認と登記事項証明書・印鑑証明書の取得
- 税務署・都道府県・市町村への届出(青色申告は最優先)
- 社会保険の整理(勤務医は専門家に相談)
- 法人口座の開設と資本金の入金
- 会計ソフト導入・法人カード作成
次回・第5話は、「設立1年目のリアル」。実際の売上と経費の構造、役員報酬の設計、やってよかったことと失敗を包み隠さずお話しします。
それでは、また次回。


※本記事は私個人の経験と見解に基づくものです。届出の要否や期限、社会保険の取扱いは状況により異なります。必ず税理士・社労士等の専門家にご確認ください。








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